第1章 クリスマスイブはあなたの為に
私たちがこんなに浮かれている理由はクリスマスだ。
異国の地でそう呼ばれる日があるそうで、
今年の木の葉の里はその話で持ちきりだった
クリスマスの前の日をクリスマスイブと呼んで
恋人は2人で過ごすだとか
お友達とプレゼントを交換しあったり
クリスマスマーケットといってクリスマスにちなんだ食べ物や飲み物を提供する屋台が並ぶイベントもするとのこと
もみの木に飾りをつけて、クリスマスの朝には枕元にサンタクロースというおじいさんからプレゼントが届いているそうだ
勿論それは作り話で子どもに向けて親がサンタクロースになりきってプレゼントを置くようだけれど…
(そういうサプライズみたいなもの、なんか素敵だよね〜)
自然と笑みが溢れる
「おーい、おせーってばよ!みんな!」
「ナルト君が先に待ってるの珍しいね」
そして今日はクリスマスに向けて第七班で買い物をすることになっている
サクラちゃんの企画でクリスマスにパーティをすることになったのだ
「楓ちゃん、おはよう」
「うん、おはよう。」
ナルト君はいつも目を見て挨拶をしてくれる
そんなところが素敵だなぁといつも思う
……
(…ん?見過ぎじゃない……?)
「な、ナルト君?」
「雪効果?クリスマス効果か…?今日の楓ちゃん、めちゃくちゃ可愛いってばよ。この後はオレと手を繋いで買い物…
「なーにあんたまで口説いてんのよ!」
ボコっと言う大きな音と共にサクラちゃんに殴られたナルト君が目の前で倒れる
「いってぇぇぇ!」
「ふふっ、もう…サクラちゃんの前であんなこと言うからだよ」
しゃがんでナルト君へ手を差し伸べる
「…その、可愛いってありがとう。今日おしゃれしてきたから嬉しい」
ナルト君を見習ってしっかりと思ったことを伝える
「お、おうっ…」
ナルト君は少し赤くなりながら私の手を取り立ち上がった
その様子を見てたカカシ先生は私とナルト君の頭をわしゃわしゃと撫でる
「お前らはいつまでも変わんないのね〜。さ、早く行くよ。」
「「押忍!」」