第1章 クリスマスイブはあなたの為に
「楓〜!」
また後ろから声がするとサクラちゃんが走ってくる
「何三人仲良く歩いてるの?てかサイ、空気読みなさいよ!」
「ごめん、僕、そういうのよくわからなくて。今日もサクラはブスだね。」
「はぁ!?確信犯でしょ!ほんとあんたムカつく!」
「サクラちゃんってサイと仲良いよね」
「楓…なんでそうなるのよ……」
サクラちゃんは自然にサイと私の間に割り込む
カカシ先生と2人手を繋がせるためにそうしてくれたんだろう
カカシ先生の方を見たら先生も私のことを見ていて目が合う
「…左側来て良かった」
カカシ先生は握った手を見せるように持ち上げてそう呟く
(先生はなんでそんな思わせぶりなことを言うの…)
私の気も知らずに…
それでも嬉しくて手を握り返す
みんなと合流するまでしれっと私達は手を繋いでいた