第2章 名も無き
周りの木には梅など咲いておらぬ
何故そこだけ····
「やはり、幽霊族の方には適いませんね。」
さああ····
女子の周りに梅が散らばりながら··梅から··真っ赤な桜になって
「幽霊族の最後のお方、あなたの捜し物は哭倉村にあります··短い間でしたが久しぶりにお話出来て私···」
ザザァー···
「····わしは、何をしていたんじゃ?」
いつの間にか真っ暗なトンネルの前に立ち尽くしていた
からん···ころん··
(この先に何かが分かるはずじゃ)
ひらっ。
「梅の花?」
ザザ··ザザ··ザー··
『✿✿✿✿』
「ーーー!」
わしは何を見て
何を感じた