第3章 ちりぢり
その後はまた平凡だった
ばたばた
「行ってきます」
「行ってらっしゃい」
「あうあー」
「おはようございます」
「今日もありがとうね」
「だああ」
「いえいえ。助け合い!」
「ねぇ。お前さんが良かったらでいいんだけど··ーーー」
「····えっ」
平凡が
✿✿に変わった。
がらら
「ただいま」
ぱたぱた
「おかえりなさい水木さん」
「あぁ、ただい··!?」
「いきなりですみません。お母様が今日は泊まりなさいと··」
「······(えっ。夢か?)」
あの日熱を出した日に聞こえた歌声が
また聞けるんじゃ··って