第3章 ちりぢり
からら
「奥様。行ってらっしゃい」
「行ってくるよ(初めて会ったのは私が大荷物を運んでる時に)」
『荷物運びますよ』
ひと目見た時から不思議な女子だと思った
力持ち
『息子が廃寺から赤ん坊を拾って来てね。理由は知らないが』
「··こいつは希望の子だ」
『ってしか言わないから仕方なく育ててるのさ··でもね時たま何だけど、』
息子が赤ん坊を見ながら悲しそうな顔をするんだよ
(初対面なのに何故か心を許してしまった。あの親族達に騙されたから人を信用などしないと決めたのに··)
✿✿✿
「···(さて、鬼太郎くんのお守りを始めよう)」
「あぶあぶ。」
「よしよし、希望の子よ。同じ"幽霊族"の生き残りとして仲良くしようね」
君は生き残りであり希望の子
私は···ただの幻影