第13章 帰還 × イタズラ
「…サクラ?どうした?」
『あは、ごめんなさい。なんか…っ』
堪え切れずに流れ出す涙がサクラの頬を濡らす。
この涙がどういう意味なのか、サクラにもよくわからない。
『ごめ、んなさい…ちょっと、』
その場を離れようと立ち上がるサクラだったがクロロがその腕を掴んで止めた。そのまま座るように促され、またベッドへと大人しく座ったサクラ。
それでも腕を掴んだクロロの手は離れることはなくもう片方の手でサクラの頭を優しく撫でる。
『クロロ、さん?』
「…お前」
『?』
「いや、何でもない。話すのがつらいのなら無理に話さなくてもいい。」
『…すみません。』
頭を撫でてくれているクロロの手は休まることはなく、サクラはその心地よさに目を瞑った。
「ちょっと!俺がいない間に何やってるのさ?」
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