第19章 無自覚 × 集結 × 捕獲 ★
ちゅ、ちゅ、と繰り返し触れるだけの口付けが続く。
相手がいつ来るかわからないという緊張と恥ずかしさからサクラは何とかイルミを止めようと口を開く。
『イルミ…っ、ちょ、止まって…んぅっ』
「しー」
イルミは合間にそう呟くと、止まるどころか今度は舌を絡めて深く口付けてくる。
『んんっ、ふ…ぁっ、……っん』
「…っは」
舌先でサクラの上顎を擽り、咥内を何度もなぞられる。
舌を吸われて引き出されれば、そのまま舌先を合わせて擦られて。また深く舌をねじ込まれる。
『……っ、ぁ、……ん、イル、ミ……』
「…かわいい。気持ちいいの?」
『ん…っ、きもちい…、もっと…して……?』
「……っ」
先ほどまでの自制心はどこへやら。サクラは縋りつくようにイルミの服をぎゅっと掴み、瞳を潤ませて強請るようにイルミを見上げる。
「…なにその顔、」
堪らなくなったイルミは噛みつくようにキスを落とした。
サクラもそれに応えるように彼の首に腕を回して深い口付けを受け止める。
口付けの間、イルミはサクラの身体を撫でまわして快感を煽る。それでも肝心なところには触れてくれず、サクラは堪らず身を捩る。
『ん、ん、イル…っ、や…ぁっ』
「はっ…サクラ、っ」
イルミは尚も口付けを続けたまま、サクラの背中をつうっと撫でた。サクラの身体がびくびくと揺れる。
『んっ、それ、やっ……んんっ』
ちゅるっ、と音を立てながら唇が離れてイルミは再度サクラを覗き込むが、背中を撫でる手は止まらない。
『イル、ミ…っ、待って、なんか、変…なの…っ』
「ん、大丈夫、そのまま…ほら、」
ただ背中を上下に撫でているだけなのに気持ちよさが強くなってくる。下腹部がずくずくと疼いてそこがひくりと収縮してじわりと濡れたのがわかった。
『あ、あっ、イルミぃ…手、止めて…っ』
「……あー…サクラかわいい」
サクラの静止を無視して背中を撫で続ける。じいっと見つめてくるイルミの真っ黒な瞳に劣情が灯っている。
イルミの手の気持ちよさと、見つめられている羞恥が、サクラの快感を募らせる。