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短編集 何度でもあなたに恋をするR18

第1章 好きと言わせたい





よりにもよって……桐生と会っている所を涼太に見られた。





知られたくない………





誰にも如月家のことは…







「……涼太に…関係ないでしょ…
 人のプライベートな事に口出さないで。」



「………っちの家って……
 もしかして…如月大財閥の…」



「やめてっ…!
 ……涼太……人にはね……
 知られたくない事の一つや二つ…
 誰だってあるでしょ……
 人の心に土足で踏み込まないでっ…!」



私は如月家の話は誰にもするつもりはない。
これ以上その話題の話をするつもりはなく突っぱねると1番聞きたくない言葉を涼太が発する。







『如月大財閥』








つい声を荒げて、私の声が公園に響き渡る。
感情に任せて怒鳴ってしまうと我に帰り、涼太をみると驚いた表情を浮かべている。



私は居た堪れない気持ちになり、涼太を残して公園から走って立ち去る。








知られてしまった





誰にもあの家の事を知られたくなかった




あんな家……大嫌い…
私の人生は如月家のせいで狂わされたのだから…







その日はマンションに閉じこもり一歩も外に出なかった。
明日からの学校生活に不安を感じる。

涼太にもひどい事言ってしまった……



涼太は何も知らなくて…聞いただけなのに……






でも……これでいい……






最近は休み時間、昼休みずっと側にいて…ついてきてたから…






もう…私には近づかないでしょ……






そう自分に言い聞かせながら心の何処でチクッと小さな罪悪感を感じ、考えない様にしてその日1日を終えた。


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