第1章 好きと言わせたい
「まだ出てこない……
まずっちの好きなものとか…
興味のあることとか…知るのが1番っすよね!」
俺はっちが出てくるまで冷静にゆっくり考えた。
中学3年一緒だったけど…
俺はっちが好きなものとか…
何も思い浮かばなかった
中学の頃は毎日…っちに好きって言い続けてた…
言い続けてたら、っちも…
俺の気持ちに応えてくれるはず…
そう想っていた…
いや…そうじゃないっすね……
俺は他の女の子と同じようにっちも俺の事…メロメロになるくらい好きになる…そう思い込んでいた。
だから…安心していた
でも現実はそうじゃない…
メロメロどころか…恋愛対象としてみられていないなんて…
ましてや…この海常には笠松先輩がいる…
のんびりしてたら…絶対手遅れになるっす…
それに……
俺は3年間一緒だったのにっちの事何も知らない。
だから…まずは知ることが大事っすよね…
そうこう頭の中で思い巡らしているとっちが1人で校門から出てきた。
よし……尾行開始っすね…!
俺はっちに気づかれないように後ろから距離を置いて尾行した。