第1章 好きと言わせたい
「っち…俺…」
「っ…耳元で喋らないで!…くすぐったい。」
耳元で囁き作戦失敗
「俺…他に気になる子できて…
の事…好きじゃなくなったかも…」
「そう。よかったね。」
嫉妬で気になる作戦失敗
「っち…!
俺が好きって言ってんのに…
どういうつもりっすか…」
「それ…私が聞きたいんだけど…」
壁ドン作戦失敗
俺………
そんなに魅力ないっスか……
黄瀬は事あるごとに作戦が失敗し落ち込み作戦を一度保留にしての様子をしばらく観察することにした。
–––放課後–––
「っち、俺今日用事あるから先に帰るっすね?」
「うん、また明日ね。」
俺なら…っちが用事って言ったら…
絶対気になるのに…
ほんと素っ気ない…
そんな気持ちを押し込め、部活が休みのおかげで俺はっちよりも先に学校を出て校門前でっちが出てくるのを待っていた。