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【名探偵コナン】色あせぬ恋【R18】

第8章 可愛い後輩




「・・・ジンは・・・言わないって信じてるよ」

「わぁ!愛されている自信があるんですね!!素敵ですっ」



自信なんて・・・触れたらすぐ壊れてしまうほど脆いものだが・・・・・・信じたい。彼がくれた愛を・・・。

離さないと言ってくれた言葉を。



「実は私!ジンさんにお会いしたことはないんですけど・・・指示を受けたり遠くからお見かけしたりしたことはあるんです!」

「そうなんだ・・・ジンが・・・指示を・・・」

「長身でスラッとしていてモデルみたいですよね!近くで見たらもっとかっこいいんだろうな〜」


知らなかった。ジンと関わりがあったんだ。

瞳を輝かせ、花が舞っているような雰囲気で楽しそうに話すギムレット。

恋をしている乙女のように健気で可愛くて。


私の中の黒い感情が出そうになり、必死に奥の方へ押し込めた。






♦︎♥︎♦︎


ギムレットの自宅に到着し、車内から見送る。


「ありがとうございました!ミモザさん、これからよろしくお願いします!」

「こちらこそ。よろしくね」


素直で可愛い子。

本当に組織にいるのがもったいない。





ふと窓から空を見上げると、5キロ先のビルの屋上に降谷さんの姿が見え鼓動が飛び跳ねた。


あれは降谷さん・・・ではなくバーボンだ。

隣にはベルモットの姿もあり、任務中だとわかる。


「びっくりした・・・・・・」


監視されているのかと焦ってしまった。

さすがにないだろうと思いつつ、所持品や車内を探したが発信機や盗聴器は見つからない。



よかった。考えすぎだ・・・落ち着こう・・・。



震える手を抑えながら降谷さんへのメッセージを打つ。

多分、ベルモットから聞いているのだろうけど。


「ジンと恋人になった方が良い」と言われていたから、恋人になったことだけでも伝えなければならない。


伝えなければ・・・ならない・・・──


でも私は・・・命令ではなく、自らジンが欲しいと願ったの。

彼が欲しくて・・・彼のものになりたくて手を伸ばした。



この大切な気持ちは、NOCとして上司に報告することはできない。




簡潔にギムレットと行動を共にする旨を送り、急いでその場を去った。

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