• テキストサイズ

【名探偵コナン】色あせぬ恋【R18】

第8章 可愛い後輩




ベルモットから渡された車に乗り込み、アクセルを踏む。

運転をするのも久々で・・・・・・人を乗せるならもっと早めに教えてほしかった。



車に乗る前にチラッと確認したスマホにはジンからのメッセージ。


"早く帰って来い"


彼の居場所を私の帰る場所にしてくれるんだ・・・と、心が暖かくなった。


早く帰りたい・・・。


しかし今の優先順位は、まずギムレットを送り届け次に降谷さんに報告をすること。

ジンとの関係については細かく言うつもりはないが・・・ある程度報告をしないとスコッチが偵察に来る。



ジンと両想いになった今・・・

NOCを続ける意味がわからなくなってしまった。


だからと言って公安を辞め組織の人間になるのも違う。

曖昧な感情のまま、ここにいて良いものか・・・。



ルームミラーでギムレットに視線を向けると、静かに窓の外を見ていた。

元気で明るい彼女もさすがに疲れるのだろう。



「・・・ミモザさん」

「ん?何?」

「ミモザさんは・・・ハニートラップやったことあるんですよね?」


外を見ながら話しかけられたと思ったら。

ギムレットの浮かない表情・・・少し前の私もそんな顔をしていた気がする。


「・・・うん、あるよ。数回だけどね」

「ジンさんが辞めさせてくれたんですか?」

「・・・そうだよ」


ジンが止めてくれなかったら・・・ジンに気に入ってもらえなかったら・・・今もやっていたのかも。

慣れはするけど男全員が汚らわしく感じ、自分は道具としての価値しかない・・・と、人間味がなくなる可能性がある。



「もし・・・・・・好きな人に・・・ジンさんに、ハニートラップを頼まれたら・・・ミモザさんはやりますか?」

「・・・・・・」


ルームミラー越しに視線を合わせ真剣な表情で聞かれた。


好きな人に・・・好きだった降谷さんに言われて組織に潜入して。

「どうにかする」と言われたが、結局どうにもならなくて他の男に抱かれて・・・。


それが引き金となって降谷さんとの関係は崩れ去った。



ジンに頼まれたら?

止めてくれたジンに「やれ」と言われたら?



そんなこと・・・想像もしたくない────






/ 203ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp