第8章 可愛い後輩
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「えっ!?モデルのエメちゃん・・・ですよね?」
「はいっ初めまして!1年くらい前からモデルとして潜入してます!コードネームは最近いただいて・・・ギムレットです」
ウォッカに送ってもらいベルモットと合流すると、一緒にいた可愛い女の子。
小顔で私より15センチほど背が高く、手足の長いスラッとしたモデル体型。
初対面なのにどこかで見たことがあると凝視していたら・・・最近話題のモデル、"エメ"だった。
ハーフの顔立ちが美しい・・・。
「ミモザ、この子のファンだったの?」
「あ、はい・・・キラキラしていて可愛いなぁと・・・」
思っていたのに。
まさか黒の組織の工作員だったなんて・・・開いた口が塞がらない。
1年前なら私と同時期だ。
新入りの世話と言うから入って間もない人なのかと思っていた。
「嬉しいですっ!ありがとうございます!私もミモザさんの噂、聞いてますよ〜」
「噂・・・?ど、どんな・・・?」
「幹部のジンさんのお気に入りだって!恋人なんですか?」
「恋・・・人・・・・・・まぁ・・・はい・・・」
顔から火が出そうなほど恥ずかしい。
ジンと恋人・・・というか・・・想いが通じ合ったのは、つい数時間前のことで。
先程まで何度もキスをして何度も身体を重ねて・・・・・・思い出すと顔がニヤけてしまう。
「やっとくっついたのね・・・世話の焼ける・・・」
「その節はお世話になりました・・・・・・って、エメちゃんの前でやめてくださいよ!」
「幸せそうですね〜!私もジンさんに会ってみたいので紹介してくださいっ!」
「・・・機会が、あったら・・・」
オリーブ色のカラコンを入れた瞳が輝いていて。
見つめられると眩しくて直視できなくなった。
ジンは・・・エメちゃんのような女の子はタイプだろうか。
可愛くてスタイルが良くて、愛嬌のある子が好きな男性は多いから・・・・・・少し、不安だ。