第7章 ライムを添えて ※
♦︎♥︎♦︎
「んっ・・・!!」
エレベーターに乗り込み、扉が完全に閉じる前にジンの唇が重なった。
優しいけど強引で・・・少し余裕のないキス。
1ヶ月ぶりのジンの温もりに、堪えていた涙が頬を伝う。
「ふっ・・・んぅ・・・!」
「ミモザ・・・・・・」
ジンの声が甘い。
耳から全身にビリビリと甘い声が広がって痺れるような感覚がする中・・・・・・いつ開くかわからない扉が気になって仕方がなかった。
「・・・・・・チッ」
舌打ちが聞こえ唇が離れたので、機嫌を損ねてしまったか・・・と思ったが、エレベーターが到着すると軽々と横抱きで運ばれて。
「きゃっ!」
落ちないよう彼の首に腕を巻き付けたらジロッと鋭い目で睨まれた。
「んっ・・・ひゃぁっ!!」
「無意識に煽りやがって・・・・・・ッ」
部屋の中央にある大きなベッドに降ろされると首筋に顔を埋め、熱い唇に強く吸われて。
痕が付いたことに満足そうに不敵な笑みを浮かべたジンは、再び優しいキスをくれた。
ふにっと柔らかい唇が気持ち良く、髪と頬を撫でてくれる手も暖かい。
「ふぅ・・・、ん・・・ぁッ・・・」
「ッは・・・・・・酒の味がする・・・」
「ジン、らって・・・ぁんっ・・・!」
「・・・お前、酔ってるだろ・・・・・・呂律回ってねぇぞ」
お酒に酔っているのか、キスに酔っているのか・・・
ふわふわして幸せだからどちらでも良いかな・・・。
「ミモザ・・・・・・好きだ・・・・・・」
「やんっ・・・ちか、いっ・・・!」
「好きだ・・・愛してる・・・ッ」
耳元で何度も囁かれキスをされ・・・ゾクゾクと身体が敏感に反応する。
ピチャピチャと耳の奥に響いて。
もっと・・・もっと、ジンを求めてしまう。
もう・・・無理だよ。満開だよ────
「好き・・・・・・ジンが・・・好きです・・・」
視線を合わせ、ありったけの想いを込めて自分の気持ちを伝えた。
ジンの深緑の瞳は、これでもかという程に開かれていて。
泣いているようにも見える表情が・・・とてつもなく愛おしかった。