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【名探偵コナン】色あせぬ恋【R18】

第7章 ライムを添えて ※



♦︎♥︎♦︎


「・・・えーっと・・・・・・丸音瑠愛、です」



声も名前もミモザと同じだ。

顔を見ようと試みるが、男の身体が邪魔をして髪しか見ることができない。


ハニートラップはやらせないようにしているから違うはず・・・・・・だが。


ただのナンパで密着されてんのか?

人の女に手を出しやがって。



──いや。
まだ俺の女ではないが・・・・・・いずれ、だ。



「男が寄ってきてますぜ。あれだけ綺麗に着飾っていたら目を惹きますよね。やはり言っていた通りだ・・・」


ウォッカの口から溢れた言葉を聞き逃さず、胸ぐらを掴んで責め立てる。


「どういうことだ」

「あっ・・・兄貴・・・・・・違うんです、これは・・・!」

「知っていることを全て吐け。アイツに何をやらせている」

「い、いや・・・ベルモットに言われやして・・・」


──アイツか。


俺からミモザを横取りした上、こんな所に連れて来やがって。

沸々と怒りが込み上げてきた。



そろそろ俺の元へ返してもらうぞ・・・。








奴らの背後に回ると、もう1人の男と談笑しているベルモットと目が合った。

この状況を楽しんでいる顔・・・ヘドが出るぜ。




「3秒以内にその汚ぇ手をどかせ。永遠に眠りたくなければな」


周りから見えないよう、ミモザを口説いている男の背中に銃口を向ける。

店内で騒ぎ立てることはしたくないが・・・引き金を引くのは男の動き次第だ。


腰だけでなく太腿にも触れられてるじゃねーか。

こんな奴、お前1人でも充分シメられるだろ。



隣にいるミモザも俺の声に気付いただろうに・・・横目で銃を確認するだけ。



「兄貴、コイツらどうしやす?」

「二度と俺たちの目の前に現れないよう始末しろ」

「ちょっ・・・ジン、これしまってください!始末って・・・私何もされてませんよ!」


男を庇うため慌てて俺を止めるミモザ。

何もされてないだと?

触れられてるだろーが。こんな薄い生地の上から。


「・・・殺しはしない。考えが甘いんだよ、お前は」



ウォッカが奴らを連れ去ったのを確認した後、ミモザの隣の席に腰掛ける。





普段よりも濃い化粧に揺れて輝いているピアス・・・そして黄色いドレスを身に付けているミモザは、今まで見てきた女の誰よりも美しかった。
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