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【名探偵コナン】色あせぬ恋【R18】

第7章 ライムを添えて ※




「3秒以内にその汚ぇ手をどかせ。永遠に眠りたくなければな」



振り向かなくてもわかる。

凄みがある低い声と嗅ぎ慣れた煙草の匂い。



横目で見ると男の背中には銃口が突き付けられていて、下手に動けば本気で撃たれる。



「なッ・・・・・・うァ・・・・・・」


男は何が起こっているのか把握できず・・・・・・

後ろの圧に危険を感じて声が出ないようだ。



「兄貴、コイツらどうしやす?」

「二度と俺たちの目の前に現れないよう始末しろ」

「ちょっ・・・ジン、これしまってください!始末って・・・私何もされてませんよ!」

「・・・殺しはしない。考えが甘いんだよ、お前は」



あっという間に、ウォッカが男たちを連れて店を出て行ってしまって。


ベタベタ触れられて不快だったから助かったけど・・・・・・気の毒に。



ジンは先程まで男が座っていた場所にドカッと腰掛けると、私が飲んでいるジンライムに目を向けた。



「・・・・・・これ、お前が呑んでるのか?」

「はい・・・そうですけど・・・。ジンもウォッカと来てたんですね」

「・・・ミモザを借りるって、最初からココに来るつもりだったのかよ?ベルモット」

「そうよ?あなたたちも来てたなんて・・・偶然ね?せっかくミモザとデート中だったのに・・・」



これはデートだったんだ・・・と、ぼんやり思いつつ、気になったのはベルモットのニヤリと緩む口元。

彼女の企みは、まだ終わっていないのだろうか。




「まぁいいわ。ねぇ、それより・・・ジン。どう?今夜。久しぶりにマティーニでも作らない?」

「あ?」

「マティーニ・・・ですか?」



私を挟んで、ベルモットがジンを誘っている。

マティーニを作る?どういうことだろう・・・。




「ミモザ知らないの?ジンとベルモットが交われば・・・」

「フン・・・黒と黒が混ざっても・・・黒にしかならねぇよ・・・」




ジンとベルモットが交わる・・・・・・

"混ぜる"ではなく・・・"交わる"・・・・・・




・・・セックスをするってこと?


久しぶりにって・・・ジンとベルモットは以前、セックスをする関係だったということ?


もしかして・・・・・・今も?





心臓が破裂しそうなほどバクバク鳴り始めた。

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