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【名探偵コナン】色あせぬ恋【R18】

第6章 揺れ動く心 ※



♦︎♥︎♦︎


ジンのコートを構成員にお願いし、そこから自宅までひたすら走った。

よそ見をせず、進行方向だけを見て。



髪や服、身体にジンの香りと温もりが残ってる。


それを全てなかったことにする為に隅々まで何度も洗い、熱い湯に浸かった。




買い物することも夕飯を作ることも忘れ、思い出したのは降谷さんが来る数分前だった。










「美味しい!また腕上げたね!」

「、ナポリタン好きだもんな。久々に食べてもらえてよかったよ」



夕飯のことを忘れていたと謝ると特に気にするそぶりもなく、冷蔵庫にあるものでナポリタンやサラダ、スープまで作ってくれた零。


彼の手料理を食べるなんて、NOCとして組織に潜入してから初めてだ。


今日の零は機嫌が良いのか後片付けも引き受けてくれて。

私の家なのに至れり尽くせり・・・甘やかしてくれる。


2人の間に流れる空気も心地良く、仲が良かった頃に戻ったようで嬉しかった。



「零、何から何までありがとう!」

「どうしたしまして。・・・じゃ、早速だが報告を聞こうか」


大好きだった笑顔を向けてくれて喜んだのも束の間・・・楽しい雰囲気がガラッとひっくり返り、"零"から"降谷さん"に切り替わる。


余韻に浸る暇もなく、幸せな時間はあっという間に消え去った。








「キャメル捜査官の生死は確認できませんでした・・・」

「そうか・・・大変だったな、お疲れ」


睡魔の限界で報告できなかった為、海猿島までFBIを追った話をする。

組織の話をする時の降谷さんは、私の方をあまり見てくれない。

さっきはたくさん視線を合わせながら会話をしていたのに・・・と気持ちが沈んだ。



「ジンの件は順調のようだな。ミモザというコードネームも提案したと聞いた」

「あ・・・はい・・・・・・そのようです・・・」



ベルモットかキャンティあたりに聞いたのだろうか。

コードネームを貰ったと連絡はしたが、ジンが提案したことは伏せていたから・・・。


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