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【名探偵コナン】色あせぬ恋【R18】

第17章 "彼女"の正体




「これ・・・縄、解いてください。本当に私が必要であれば任務に協力しますので、ちゃんと話しましょう」


「・・・・・・フン。ビビってるかと思えば真面目かよ。もっと楽しませろよなァ、つまんねーお姫様」


「その呼び方やめてください」


「チッ・・・。あーーつまんねェーー。クッソつまんねェ。・・・ま、そうだな・・・・・・、アイツの女なんてこんなもんか。あの野郎にはお似合いだわ」



ブツブツと文句を言われながら、拘束されていた縄を雑に解かれる。



文句・・・・・・悪口?
まるで拗ねている子どものようだ。




見るからにプライドが高そうな彼は、他人に弱音を吐くなどしたことがないのだろう。



これだけジンを敵対視しているのだから、組織の人には口が裂けても言えないはずだ。




もしかして・・・・・・実は、寄り添える仲間が欲しかった、とか?


ラムに期待されているピンガも、たった1人では壁にぶつかることもあるだろう。
仲間がいれば、お互い案を出し作戦を練ったり、時にはふざけ合ったりして信頼関係を築いて・・・





「オイ。勝手にクソ気色悪ィこと考えてンなよお姫様。全部声に出てンだよッ!!」




大声で叫び、ドンッと穴が空きそうな程の強い力で壁に拳を当てた。


突然のことに肩が跳ね上がる。



殺気の篭った彼を前に一瞬怯んだ。

しかし、わざと大声を上げて脅す・・・・・・私にはそのやり方が、大人に構って欲しいと訴える少年のように見えた。





自分がどんな顔をしていたのかはわからない。
緊張感がなく、口元が緩んでいたのかもしれない。


私の表情がピンガの癪に触ったのか、細長い綺麗な指が首にグッと食い込んだ。



「ッ・・・!!・・・く、ッ・・・・・・」




女相手でも容赦ない。

気に入らない人間は始末する。

そんな所はジンと似ているな・・・と殺されそうな時に呑気なことを考えてしまった。





「調子に乗りすぎだよなァ?お姫様・・・・・・。あぁ、そうか・・・。手っ取り早くジンを蹴落とすには────」


「・・・・・・ッ」


「──お前を殺すのが1番かもな」








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