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【名探偵コナン】色あせぬ恋【R18】

第17章 "彼女"の正体






────強がっていても飛び出しそうな心臓の音は鳴り止まず、目覚めてからずっと呼吸が苦しい。




「そっちでの任務はテメェの好きにしろ、ってさ。どうする?お姫様」

「っ・・・その呼び方、やめてください。────私は・・・・・・何をすれば・・・いいんですか・・・」

「へェ。素直に受け入れンのか」



腹を括りピンガに返事をした。


何をすればいいか───

そんなこと、聞かなくても本当はわかってる。

私は、サポートという名の・・・・・・彼の性欲処理の為に呼ばれたんだ。


現に後ろ手で拘束されているのは、そういうこと。

おそらく、この海中では思うように発散できないのだろう。

女性に変装している彼が一般人に手を出すことは難しい。



痛いほど感じる視線。
未だ私を見下ろすピンガを睨み上げた。




「ククッ。マジで良い顔してンなァ?度胸のある女は好きだぜ?」



鼻が触れ合うスレスレの所まで近付かれ、彼の息が掛かる。
次にされるであろう行動に思わず目を瞑った。



「っ・・・・・・」

「・・・・・・」



目を閉じ息を止め、微動だにせずピンガが動くのを待つ。









「期待してるとこ悪いが、俺は人の女に興味ねェから。しかも?ジンの野郎のお下がり・・・・・・笑っちまうな。頼まれてもごめんだ」

「・・・・・・」

「まァ、どうしてもっつーなら考えてやらなくも・・・・・・いや、もう少し出るとこ出てりゃ・・・」

「期待してません。頼みません。離れてください」



ピンガのふざけた言葉に、緊迫していた空気が変わった。


まるで私が誘っているような言い方。

出てるとこ出てりゃ?

スタイルに自信があるわけではないが、こんな風に貶されたのは初めてかもしれない。



──ジンは・・・どんな私も愛してくれていた・・・





ジンのことが頭から離れない自分・・・そして、ピンガに怯えている自分が急に馬鹿馬鹿しくなった。


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