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【名探偵コナン】色あせぬ恋【R18】

第14章 平穏な日々 ※





────ジンの煙草の匂いがする。





ふかふかの・・・・・・ベッド?


肌触りが良くて気持ちいい。


いくらでも眠れそうな気がする。


今、何時だろう?


まだ寝ていてもいいかな・・・・・・



でも・・・・・・何だか・・・・・・くすぐったいのと、重くて自由に身動きができないのと・・・・・・



そして・・・耳に響く音────






「んっ・・・・・・はぁ・・・ん、あ・・・・・・っ」

「お目覚めか?いつまでも寝やがって・・・」

「ぇ・・・え・・・?ん・・・、すみま・・・やぁっ・・・ん!」




身体を覆われて、ジンの舌が私の耳や首筋を這っている。

ゾクゾクするたびに何度も跳ねてしまうのが恥ずかしい。


耳朶や耳裏、中までも丁寧に舐めながら、彼の手は胸をやんわりと揉み始めた。




「・・・・・・お前・・・・・・、誰にも抱かれてねぇだろうな?」

「んぁ・・・っ、だ、か・・・?」

「ハニートラップ・・・・・・やってねぇ、よな?」

「っえ・・・・・・?」




不安そうな表情に変わり、ジンの手が止まる。

ハニートラップ・・・?

辞めろと言ってくれたのはジンでしょう?



何故疑っているのか・・・と不思議に思ったが、罰が悪そうに視線を横にずらし首筋に顔を埋めたジンに、嫉妬しているのだと悟った。




彼が記憶を失っていた1年間。



不安や惨めな気持ちで日々を過ごしていた。

必要とされていないならば、ここにいる意味はない・・・と、心が折れて立ち直れない状態だったけれど。



記憶が戻った今、不安なのはジンも同じなんだ。


実質別れていたようなものだから、他の男に抱かれていたかもしれないと頭を過ぎるのは自然なこと。



このように気にして嫉妬して、甘えるような素振りを見せてくれるジンが可愛くて。



サラサラの長髪を梳かすように頭を撫でた。




「・・・・・・おい」

「ハニートラップも・・・誰にも抱かれてません。ジンが、いい・・・・・・ジンじゃなきゃ・・・嫌です・・・」

「ッ・・・!」






いつも余裕のある彼が私だけに余裕をなくして、私だけに愛をぶつけてくれる。






私を必要としてくれるこの瞬間────






涙が出るほど幸せを感じた。

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