第13章 キスで目覚めて ※
「ふ・・・んん、やぁ・・・」
「アイツはお前の名前を知ってるんだろ?俺には言えないのか?」
「い・・・言い、ます・・・ん、はぁ・・・っ」
「早く言え。・・・あぁ、耳だけでは足りないのか」
下着ごと服を捲り上げられると、プルンと胸が露わになって。
自分でもよくわかる程に勃ち上がっている突起を指で捏ねられた。
「んあぁっ・・・!!」
「この歯型・・・・・・」
「それ・・・は、いやっ・・・ん!」
降谷さんに噛まれた痕。
言わなくても当然ジンにはバレている。
耳の中を舐めていた舌が今度は胸の突起を攻め始めた。
誰とも触れ合わず、自慰もしなかった1年間。
全身が性感帯になったのではと思うほど敏感に反応していた。
気持ちいい。
秘部がヒクついて本当に達してしまいそうだ。
耳と胸だけでも気持ちいい、けど・・・・・・
やっぱり・・・────
「んぅ、はぁ・・・ジン・・・。ジ、ン・・・」
「・・・何だよ」
胸を愛撫しているジンの髪をクシャッと掴んで名前を呼ぶ。
不貞腐れたような表情をしながらも、こちらに顔を向けてくれた。
「キス・・・したい、です・・・」
過呼吸を落ち着かせる為の口付けも嬉しかったけど・・・・・・やっぱり、"恋人"としてのキスがしたい。
一瞬、目を丸くしたジンは私の後頭部に手を回すと啄むキスを何度もくれた。
こちらも自然と彼の首に腕を巻き付ける。
触れるだけの口付けに酔いしれている間に座席が倒され、その勢いで舌が口内に侵入してきた。
「んっ!ふ、ぁ・・・」
「クソ・・・、煽るな・・・ッ」
「あっ・・・煽って、な、い・・・!」
煽る余裕なんてない。
ジンに触れて、触れられている事実だけでいっぱいいっぱいなのだから。
どのくらいの時間そうしていただろうか。
肩で息をしながら唇を離すと舌先で繋がっていた糸がプツリと切れた。
布越しにお互いの下半身の熱を感じる。
とっくに限界は越えていた。
ジンが欲しくて欲しくて堪らなかった。