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【名探偵コナン】色あせぬ恋【R18】

第10章 あなたは誰?





───翌日からウォッカと交代でジンの看病をすることになった。



「お前は必要ない。俺の前に現れるな」と罵声を浴びながらも、1日でも早く良くなってほしくて医療班を手伝った。



私を見ると顔を顰め、少しでも近付けば殺意を剥き出しにして睨まれる。


それでも、自分ではどうにもならない身体を任せるしかないようだった。




しかし・・・さすがジン。

大怪我をしたにも関わらず、手術後すぐに目覚め回復も早い。

尋常ではない驚異的な身体の持ち主だ。




「おい、終わったらさっさと離れろ。無駄に触るな」

「無駄って・・・無駄なことはしていません」

「だいたい何故お前なんだ。暇なのかよ。
・・・まあ、見るからに使えなそうだな」




身体の回復と共に私のことも思い出してくれたら・・・と僅かな希望を抱いていたが、1ヶ月経ってもそれは見えなかった──






あなたは誰なの?




本当のあなたはどこにいるの・・・?




今の姿が本当のあなたなの?




・・・何度考えてもわからない。

看病をして必要最低限しか声を掛けられなくて。

近付いたら殺意を向けられる。


何故、そこまで私を嫌うのか。




このままだとジンの怪我が治ったら殺されるのでは・・・・・・と怯えながら1日を終えるため、身体は全く休まらなかった。





「では・・・部屋に戻りますね。何かあったら連絡ください」

「・・・・・・」




返事はないし連絡も来たことはない。

私のことを鬱陶しいと思っているのだから当然だけど。


私を呼ぶくらいなら苦しい方がマシだ・・・とか思っていそう。







ねぇ、ジン。


私はあなたの側にいない方が良いのかな。


あなたが必要ないと言うのなら・・・・・・


私がここにいる理由がなくなってしまうよ。



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