• テキストサイズ

【名探偵コナン】色あせぬ恋【R18】

第10章 あなたは誰?



♦︎♥︎♦︎


「1年分の記憶が・・・ない・・・・・・?」



医療班の人はジンに文句を言われながらも、様々な検査をしてくれて。

最終的に聞かされた結果は、"ここ1年間の記憶を失っている"ということだった。


「はい・・・。理由は不明ですが・・・忘れたいことや引っ掛かる何かがあったのでしょうか・・・」


「そんな・・・・・・!」



頭を打ち、大出血したジン。

全てを忘れてしまう記憶喪失なら100歩譲って理解できる。


それが、全てではなく1年間だけ・・・?




1年前は私が組織に潜入した頃。

だから私のことだけわからなかったんだ。





ジンの記憶から・・・私が消えた・・・────





私を好きだと、愛してると言ってくれたことも・・・側にいろと言ってくれたことも・・・一晩中、抱き合ったことも・・・・・・



彼の中から消えてしまった・・・。



ジンは私のことを忘れたかったの?




・・・いや、そんなはずない。

あんなに甘く激しく愛してくれて。

一緒に暮らすつもりだったんだ。



忘れてしまうだなんて・・・・・・嘘でしょ?








「ミモザ・・・・・・とりあえず、様子を見ましょう。今は混乱しているだけかもしれないわ。顔を見せていたら思い出す可能性もあるし・・・」


「・・・はい。まずは怪我をしっかり治した方がいいですよね!あまり・・・怒らせないようにします・・・」





辛い。


辛いけど何故か明るく振る舞うことができた。



ベルモットとウォッカのことは覚えているし・・・命が助かったのだから・・・・・・生きていてくれただけでも良かったと言い聞かせないと。



そう思い込まないと狂ってしまいそうで。



ベルモットの言う通り、今は混乱しているだけ・・・と思いたかった。




すぐに記憶が戻ると、信じたかった。

/ 203ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp