第12章 2回目のvsイレイザーヘッド※微
相澤side
こいつにたかを括っていたが、まさか追い詰められるとは、な。
状況判断力、洞察力、反射神経、全てにおいて、クラスでは間違いなく上位に入ってくるだろう。
個性はともかく素のパワー、スピードで言えば爆豪や、轟......いやそれ以上、プロだって唸らせるくらいだ。
そして気づけば俺はこいつの下にいた。
教師である前に俺だって男だ。流石にこの体制はまずくねぇか?
こいつ分かってんのか?
『ハァ...前言...撤回ッッ...してもらえますか...?』
「フッ...なかなか...やるじゃねぇの......」
素直にすごいと認めた。こいつの強さは本物だと思った。
『手......抜きましたっ......?』
「さあな.........だが強くやりすぎた......」
ハッ...。俺が...手を抜いた?こいつにはそう見えたんだろうか。だとしたら教師失格だな...
『んっ............』
上体を半分だけ起こし、こいつの口の端から垂れてる血を親指で拭ってやった。
うっすらと唇に残った血は、彼女の白い肌が、より一層引き立てた。それがまた酷く美しかった。
指で触れた唇が柔らかすぎて、一瞬自分の唇と重ねるのを想像してしまった。
バカか...俺は...。
『あっ.........相澤先生、親指に血が......ごめんなさい...』
「いや.........大丈夫だ...」
『ところで先生、合格点は何点なの?採点基準は?誰が決めるの?』
「あぁ......それな...」
今聞くかそれを?天然なのか?
早く退いてくれ。
「...............嘘だ...」
『へ?......嘘?なにが?』
「除籍処分は嘘だ.........合理的虚偽ってやつだ」
『なっ......!!』
こいつはコロコロと
よく表情が変わる変わる......