第12章 2回目のvsイレイザーヘッド※微
「着いたぞ。」
イレイザーヘッドに続きバスを降りる。目の前にあったのはドーム状の大きな建物。
『でっか...』
もしかしてここ......
「他の演習場が他クラスと被ってしまったんで、今日はここでやる。水難事故、土砂災害、あらゆる事故や災害を想定して作られた演習場。その名も、嘘の災害や事故ルーム、通称USJだ。」
やっぱり。
中に入るとついこの前弔くんたちと襲撃した時と全く同じ風景が広がっていた。この前と違ったのはここに今イレイザーヘッドと2人きりという事だった。
『あそこから......』
ふと天井を見上げると、オールマイトに吹っ飛ばされた脳無ちゃんの事を思い出し小さく呟いた。
天井にその穴はもうなく綺麗に修復されていた。
「、これを。」
『これは?』
イレイザーヘッドから渡されたのはさっき皆が持ってたシルバーのアタッシュケースだった。
開けるとブラックのキャットスーツが入っていた。
「お前が申請したコスチュームだ。俺は外で待つからすぐに着替えろ。着替えたら呼んでくれ。」
そう言って外に出るイレイザーヘッド。
申請したっけ?と思ったがそういえば黒霧がそんなこと言ってきたなと思い納得した。
誰も見てない事をいいことに、私はセーブの方の個性で今着ている制服を吸収して、コスチュームを身に纏った。
着るのは簡単で、足を通し腕を通して最後にフロントファスナーを上に上げるだけだった。
が、着終わってから思う。
『うぅ......きっつい...こんなもんなの?』
フロントファスナーは胸下までしかなく、前はVカットに大きく開いていた。
まぁ、動きやすいけど......
こんな事ならちゃんと要望言っておくんだった。
うぅ......弔くんとか黒霧の前だったらなんとも思わないんだけどなぁ。これからイレイザーヘッドにこの格好を見られると思うと恥ずかしくて消えたくなる気持ちだった。
『相澤......せんせっ...お待たせしました......』
あまり待たせてはと思い外で待つイレイザーヘッドを呼んだ。