第12章 2回目のvsイレイザーヘッド※微
『私の個性は、スパイアイ。見た人の個性が分かるよ』
わざとデク君を見て言う。そう言うと、分かりやすく青ざめた表情になるデク君。
すごいとか、俺のも見ろよー!とか、透明の私も見えるのかな?とか色々聞こえてきたが今の私には、目の前のデク君で頭がいっぱいいっぱいだった。
やっぱり何かあるんだね。デク君。
私もずっとずっと聞きたかったんだ。
初めてデク君を見た日無個性だった君が、どうしてUSJ襲撃の時に個性が発現してたのか。
そして、これが1番の疑問
どうして私のスパイアイは
デク君の個性を見ることができないのか。
正確には、靄がかかっているようにぼんやりとしか見えない。
デク君に個性があるのは分かる。でもその個性がはっきりと見えない。
見ようとすればするほど、弾かれるような感覚。
そしてそれが、オールマイトも同様であること。
デク君とオールマイトはなにか関係があるの?
『ねえ、デク君の個性はさ────』
「おい、お前ら駅着いたぞー。コスチューム持って降りろ」
チッ
タイミング悪い
「っっさん、ごめんねっ......僕先行くねっ」
どこかバツが悪そうにそそくさとバスを降りてくデク君。
まぁ、いいよ。時間はゆっくりあるからね。