第11章 自己紹介

オールマイトさんと別れた後、俺はにはなにも聞かずただひたすら考えていた。

あれが憧れのNo.1ヒーローを目の前にした
子どもの反応だろうか？

シャイガール？いやいや、そんな簡単な言葉で済まされないだろ、あれは。オールマイトファンの緑谷ですら、未だに校内で彼を見るたびあんなに目をキラキラさせてるっつーのに......


結局腑に落ちないまま、教室までたどり着いてしまった。

『でっか...』

チラリとを見るが彼女の表情ない顔つきからはなにも読み取れなかった。

「ここが...1年A組、な。」

『ふぅ......』

緊張しているのだろうか。息を吐く。そんな子どもらしい一面が俺に杞憂に過ぎないと思わせる。

ドアを開け中に入ると、後ろにいたに気づくなりすぐにどよめく教室。

「転入生！？」

「やっべぇ！！ちょー美人！」

「おっぱいでけぇ...！なぁ！緑谷！」

「み、峰田君、しっ、ししし失礼だよッ！」

「髪の毛綺麗やわ......」

「お前ら、黙れ」

こういう事は日常茶飯事だが、今日は尋常じゃないくらいの盛り上がりだった。まぁ、こんな美人、男どもは喜ぶわな。

「あー、見ての通り今日から一緒にこの教室でヒーローを目指す事になった、さんだ、仲良くしてやってくれ。」

『です。よろしくお願いします。』

が喋ると再び歓声があがる教室。

もコイツらが受け入れてくれている事に安心したのか、少し表情が和らいだ。

「あー、そうだな...の席は......」

『委員長の隣がいいです。そこ。』

「...............あぁ......構わないが......。飯田、が分からない事あれば教えてやってくれ。」

ん？なんだ？この違和感。
飯田の左隣の空いてるスペースを指を指して言う

「お任せ下さい！！！1年A組委員長、飯田天哉！精一杯君のサポートさせていただきますっ！！」



俺はこの違和感の正体に気づく事が出来ず再びの顔を盗み見るがやはりその表情からは何も読み取ることができなかった。