第7章 初めまして雄英のみなさん
死柄木side
自分も雄英に連れて行けと言う。
あぁ、これが嫌だったから言わなかったんだ俺は。
先生の情報によれば、No. 1ヒーローの力は衰退しているらしい。なら俺と黒霧、寄せ集めの手下どもで十分だろうと考えた俺は、を待機させることにした。あいつを危険に合わせないためにも。
こいつなら這ってでも着いてきそうだし、雄英襲撃の間だけ山奥に置き去りにしてやろうとも思った。
「莉子、お前は明日連れて行かねぇ。待機だ。」
『え...なんでよ弔くん。』
当たり前だろ。そんな目で俺を見るな...
目をくりくりさせて俺を見ながら言うが可愛いくてつい折れそうになるのを我慢しながら続ける。
「よく考えろ。じきにお前は雄英に潜入するんだ。先に敵に顔晒してどーする」
『んんっ...』
納得いかないというように唸る
『っっ...や....だよ』
「あ?」
駄々をこねる子供のように俺の服の裾をちょこんと掴み、今にも涙を零しそうな顔
『1人に...しないで...やだよ。もう...1人になりたくないっ...』
「っ!!」
あぁ。そうか。親から捨てられたこいつはずっと1人だったんだ。なんとなくこいつの中でその時と重なってるんだなと感じた。
「死柄木弔、いいのでは?植木莉子は強い、戦力は多い方がいいかと。」
「...わーったよ。ただし、絶対危ない真似はするな」
しぶしぶ俺は黒霧からの提案を受け入れ、好戦的なが突っ走らないよう十二分に注意をしておいた。
『やったぁ!ありがとう!弔くん!黒霧!』
笑うこいつを見てるとNo.1ヒーローも倒せるんじゃないかって、そんな錯覚さえした
さあ、ゲームの始まりだ。