第25章 新しい生活※
命を奪うとはこういう事なんだと知る。今イレイザーヘッドにこういう顔させているのが、間接的に自分であるのだと思い知らされた。
イレイザーヘッドのかつての友人の命を奪ったヴィラン。自分が直接関わっていなくても、私もそのヴィランに当たる。その事実が全身を蝕んでいくようだった。
───雄英に戻ったらイレイザーを殺せ
弔くんの言葉がこだまする。
仮にイレイザーヘッドを殺したとして。A組の生徒も、プレゼントマイクも、他の雄英の教師も、さっきのイレイザーヘッドのような顔をするんだろうか。
イレイザーヘッドとは反対の方へ寝返りを打つ。
自分の行動のせいで誰かにそんな顔をさせるのは嫌だな、と初めてヴィランとしての行動に引け目を感じながら目を閉じた。