第25章 新しい生活※
自分よりも大きな身体が私の上に覆いかぶさった。
『ふふ、まだびくびくってなってる...』
「...ッ、だいぶご無沙汰だったからな」
『え....だって、ミッドナイト先生とは、』
息を切らしながら言うイレイザーヘッドに慌てて質問を返した。
「ん、香山さんがなんだよ」
知らない名前に一瞬、疑問符が頭を埋め尽くすがすぐにそれがミッドナイトを指している事を理解した。
そして落ちてきた自分の前髪をかき上げながら突然出てきた人物の名前に驚いてるのか目を丸くしながら質問してきたイレイザーヘッド。
『だって、ここにくる前にミッドナイト先生に会ったんだけど...相澤先生は寝起きは悪いからって教えてくれて...つまりその...身体の関係...』
だんだんと声が小さくなる私にイレイザーヘッドがため息をついた。
「んなわけねぇだろ。香山さんは雄英時代の先輩だ。大方、マイクが香山さんにでも言ったんだろう」
『んぁ...ッ...』
ったく、余計な事言わねぇなアイツ、とここにいないプレゼントマイクを罵ると私のナカに入っていたものがズルズルと抜かれる感覚がした。
そして2人がそういう関係ではない事に安堵する自分がいた。
......あれ。
なんで私ホッとしてるんだろう。2人がどういう関係か、なんて生徒の私に...いや。ヴィランの私には関係ないのに、ね。
イレイザーヘッドを盗み見すると、たった今抜いた自身からゴムを外して口を結んでいるところだった。
もう終わりなのかな、と目の前の男を見ているとふいに視線が絡み合った。