第25章 新しい生活※
「よぉ、。雄英との逃避行は楽しかったか?」
背後からゆっくり近づき声をかけると、分かりやすく肩を揺らした。
『と...むらくん』
「なんでアイツらの逃走に手助けした」
『...別に手助けしたつもりないよ....雄英生から離れるために仕掛けた攻撃が結果的にあの子たちの加速を援護しちゃった感じ』
は、淡々と答える。しかし、その言葉が全くの嘘であることは明らかだった。
「まぁ結局、落下するちゃんを爆豪クンが助けたんだけどね」
「そーですよッ!弔くん!ちゃんが私たちを裏切ってヒーローたちのところに行くわけないじゃないですかッ」
「だったら...なんであの時...目ぇ逸らしたんだよ。」
横から口を挟むコンプレスとトガを無視してに質問を投げた。あの時...壁をぶち破ったと俺は確実に目が合っていた。
それなのに俺の質問を無視し、口を結んだままだんまりを決め込む
『ッ......』
「フォッフォッ...。死柄木弔、呑気に仲間割れか...?」
「チッ...なんだよドクター」
突然テレビの中から険悪すぎるこの状況を楽しむかのような声が聞こえてきた。声の主はドクターだ。
俺と、黒霧以外のメンバーはドクターに対して探るような視線を向けていた。
久々のに軽く挨拶を交わしてからドクターが本題に入った。
「今は勢力をかき集めろ死柄木弔。オールフォーワンの消失は連合にとっちゃ大きな打撃じゃ。」
『...何のために?ドクター』
「あ?」
のその質問に俺は呆然とした。遅れて腹が立った。
『だってそうでしょ...。先生は捕まった。私たちはオールマイトに負けたんだよ。もう私たちを動かすものは、』
「だからだろ」
『え...』
「お前は悔しくないのか?先生が負けて、捕まって。つか、いつからお前はそんな理性で動くようになったんだ?」
『っ...』
黙るをじっと見る。少し前のコイツなら考えるより先に身体が動いてた筈だ。なにがコイツを躊躇わせてる?
そして、次にドクターから言われたのは俺らが予想もしてない事だった。