第24章 vs■■■
死柄木side
が脳無格納庫へ行ったあとすぐ、このアジトにヒーローが乗り込んできた。
さっき、会見で捜索は難航してるって言ってたじゃねぇか。
罠か...?
「せっかく、色々こねくり回してたのに何そっちから来てくれたんだよ。ラスボス...」
目の前に立つオールマイトを睨み、吐き捨てるように言った。ふとトガを見ると何かに気がついたのか、下を向きながら襟につけられた通信機に向かって口を動かしている。
相手はか?からの連絡という事は、脳無格納庫の方でも何かあったのか?
チッ......。
を呼び戻そうにも黒霧が使えなきゃどうにもならない。
USJ襲撃以降、ワープゲートを警戒しているのか真っ先に黒霧を仕留めやがった。連合唯一の広域を持つ荼毘もやられた。
全員抑えられた。簡単には逃げられねぇ。
くそ...どうする。
「奴は今...どこにいる...!!」
やつ......先生の事だろうか。オールマイトが怒りを露わにしている。
「うせろ.....消えろ...」
「死柄木!!!」
どんなに考えてもこの危機的状況をどうにかする打開策が見つからない。
終わるのか...?こんな呆気なく。
「お前が!!嫌いだ!!!!!」
オールマイトに向かって叫んだ瞬間、水の流れるような音が聞こえてきた。そしてそこから脳無が一気に出てきた。
黒霧の個性じゃない。
まさか......先生か?
その瞬間、まるでアジトに来た脳無達と入れ替わるように俺ら連合と、人質の爆豪の口から得体の知れない液体が口から放出され全身を包んでいった。
次に目を開けると、そこはアジトではなく俺らは外にいた。そして懐かしい、先生の姿もあった。
「何なんですか...コレ...」
「何かくっせえ!!いい匂い!!」
「くっ、せぇ...!んじゃ、こりゃ...ッ」
突然のことにも動じず、しっかり俺らとは距離を取る爆豪勝己。
「弔......また失敗したね。いくらでもやり直せ。強くなるんだ。そのためにボクがいるんだよ。」
USJ襲撃、保須、そして今回もまた失敗した。俺はあと何回失敗を繰り返せばいいんだ。
伸ばされた先生の手をつかもうとしたところで、先生が上空を見上げた。
「やはり、来ているか。」