第24章 vs■■■
「あぁ、緑谷の言う通りだぜ。...!しっかり捕まってろよ。女1人も助けられねぇなんて漢じゃねぇ!!いくぜ!緑谷、飯田!」
『え......ぁ...ちょっと...!!』
喋る隙も与えてくれず、その瞬間目の前の壁を壊した切島くん。それはまるで、私がこれまで一線引いてきた彼らとの壁を壊すかのようにも見えた。
......もう、なるようになればいい。
切島くんが壁を破ったのと、轟くんの氷結で道を形成したのはほぼ同時だった。大丈夫。ちゃんとデクくんの作戦通りだ。
そしてやはり、連合のみんなも先生もオールマイトも当然私たちを見る。
『...ッ!』
「......」
その瞬間、顔に装着している手の模型の間から赤い目を見開く弔くんとバッチリ目が合ったけれどすぐに逸らしてしまった。
ごめんなさい。弔くん。
今だけ私のワガママを許して。
壁を破り、私を背負ったまま切島くんはデクくんと飯田くんの推進力で、轟くんの作り上げた氷結のジャンプ台を一気に駆け上がった。
氷結が途切れたところで大きく跳躍する。
けど─────
やっぱり4人の重量に対してスピードが足りてない
このままじゃ全員落下してしまう
なら私にできることを......!