第22章 林間合宿 3日目※
Mr.コンプレスside
ちゃんから襲撃の合図を受け、荼毘の指示を最後に通信を切った。
自分の持ち場に着く前に、ちゃんから頼まれていた物を思い出した。もう一度ちゃんに連絡しようと耳の通信機に手をかけたところで、見慣れた後ろ姿を見つけた。
ちゃんだ。
荼毘に言われた通り施設へ向かってるようだ。木を飛び回るちゃんの後ろから声をかけた。
「やっほー、ちゃん。」
『あ!ミスター!』
俺の顔を見るなりニコニコ可愛らしく笑うちゃん。相変わらず可愛いんだこりゃ。
「例のモン、持ってきたよ」
『ありがとう、さすがミスター。早くて助かる。』
命令に忠実なちゃんは施設からプロヒーローが出てこないかと、目だけはちゃーんと施設へ向けている。
ヒーローのたまご達と、寝食を共にして疲れてるだろうに任務をしっかり遂行しようとするその姿勢に感心したのも束の間、服を身体に吸収させて下着姿になった。
は?
「...っっ!」
『ん、洋服ちょーだい、ミスター』
自分が下着姿になろうが、施設から視線を逸らさないちゃん。今すぐにでも着替えたいのか後ろにいる俺へ腕だけを伸ばしてきた。
おいおい、この子は馬鹿なのか?
つか、トガちゃんもそうだけどなんでウチのお嬢達はこうも簡単に人前でこんな格好できるワケ?
もしかして俺って男として見られてないカンジ?心の中で両手を上げ自嘲する。
『.....ミスター?』
伸ばした手に洋服が渡されないのを不審に思ったのか、ちゃんがキョトンとした顔でこちらを振り返った。
黒のレースの下着を纏った、初めて見るちゃんの身体に思わず喉を鳴らした。
普段制服越しでも分かる大きな胸は生で見るとやっぱりエロい。程よく引き締まった腰も唆られる。
両肩には荼毘とおそらく死柄木がつけた赤い痕がまだ薄らとあった。