第5章 看病※
『じろじろ見ないでよ...』
は胸の前で隠すようにして腕をクロスさせるがその仕草が余計にの膨らみを大きく見せて、俺の理性をぶっ壊しにくる。
『弔くん後ろも...』
はそう言うと、くるりと180度回転し俺に背を向けてくる。
綺麗な小豆色の髪の毛を掻き分けてやり、下着のホックに手をかけパチンと外してやる。
『弔くん...もしかして慣れてる?』
「別に慣れてねぇけど、その辺の女とっ捕まえてな...」
『へぇ』
上半身一糸纏わぬ姿になったは首だけやや俺の方へ向け面白くなさそうに答える。
「下は?」
『下は自分で脱げるから!!包帯も自分で取るから......弔くんあっち向いてて!』
「ハッ...ならもう俺部屋戻っていいだろ?」
が既に脱ぎ始めようとしていたので咄嗟に俺も背中を向け、互いに背中合わせで話す。
俺のすぐ後ろで衣擦れの音が聞こえる。
『え?私1人じゃ身体洗えないよ?』
「は?」
つまり俺に身体を洗えと?馬鹿なのかコイツ...
いくら幼少の頃から一緒にいるとはいえ俺だって男だ...勘弁してくれ...
『弔くん、いーよって言ったら入ったきてねー』
いつのまにか風呂場に入ってったは中から呑気に言ってくる。
くそ...
「どうなっても知らねぇぞ...」
俺の独り言は多分には聞こえてないだろう。