第22章 林間合宿 3日目※
私が通信機に声を乗せるとまるで、待ってたかのようにすぐに返ってきた連合のみんなの声。
「ちゃん、早かったな!遅ぇっつーの!もう待ちくたびれたぜ!」
1人2役の騒がしいトゥワイス。今はそれすらも恋しいし早く会いたい。
「ちゃん、久々なのですッ!トガは早くちゃんに会いたいのデスッ!」
通信機越しでもピョンピョン跳ねているのが分かるトガちゃんの声
「早かったじゃねーか」
驚きと関心の入り混じったような声を漏らすスピナー。
「やだ、アタシ興奮してきたわぁ」
早く戦いたくて仕方なさそうなマグ姉
「ちゃん、ひとまずお疲れさん」
労いの言葉をかけてくれるミスター
「、ミスターから話は聞いた。ラグドールっつー女はこの後すぐに脳無にやらせる。」
脳無ちゃんも来てるんだ。荼毘仕様の脳無っていうのはこの事か。
『ありがとう、荼毘。あ、それと一応報告。施設の中にイレイザーヘッド、ブラドキング、生徒が全部で6人いるっぽい。』
「施設からイレイザーらが出ないようにトゥワイスの個性で分身した俺が足止めする。けど俺の分身がやられたら、お前がイレイザーを足止めしてくれ。他のメンバーはそれぞれの任務を遂行しろ」
『「「「了解」」」』
荼毘の声に全員が返事をし通信を切った。
通信を切った後にすぐに、森のあちこちでピンク色のガスと黒煙、そして荼毘の蒼炎が燃え上がるのを木の上から眺めていた。
月の位置を探す。首の角度を変えて上空を見渡した。月の明るさの滲みらしきものはあったが月そのものは見つけ出せない。
お月様が目を瞑ってるようだ。
『じゃあ、見てないうちに遊び尽くしますか』