第20章 林間合宿 1日目※
「ハハ、楽しそうでイイねぇ。俺も混ぜてよ。」
木から飛び降りて2人の側へ寄る。俺の姿を見るとどんどん青ざめた表情になるちゃん。
『いや、違うの、これから合宿所に向かおうとして......』
「フ.....今さっきまではいいところだったんだ。」
俺を牽制するようにちゃんの肩を抱きニタニタと楽しそうな荼毘。やっぱ生徒らの下見なんか嘘じゃねぇか。
「お前さんがまだ作戦開始時刻でもねぇのに、現地に行く、なんて言うから死柄木が不信がってたぜ。」
「ハッ...よしてくれよ。死柄木が、じゃなくて死柄木も、だろ?なァ?ミスター」
おー、怖い怖い。
荼毘に不意を突かれた気分になり、話を逸らすようにポケットの中のビー玉を取り出す。
指を鳴らし圧縮を解除し、死柄木から渡された通信機とガスマスクをちゃんに手渡した。
『なに?この可愛くないマスク』
「ハハ。トガちゃんとおんなじ事言ってやんの。その小さい機械の方は全員に通信できるようになってんのね。個別通信はできねェが、何か用ある時とか襲撃のタイミングはそれで連絡してほしいな。」
「お前はまだ会ってねェかもしれねぇが、3日目になったら新しいメンバーが3人来る。ムーンフィッシュ、マスキュラー、マスタード。1人ガス使いがいるから、一応持っとけ。」
『了解。』
「.........んで──」
俺はスゥと息を吸って、一言おき気になってた事を尋ねた。