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【ヒロアカ】白は黒になるが黒は白にはならない

第20章 林間合宿 1日目※




Mr.コンプレスside


「俺は先に行ってるぜ」

ことの発端は荼毘のこの一言だ。

普段任務の時だって、この場所にこの時間に来いと伝えても、時間ギリギリもしくは遅刻してくるような男だ。そして大抵遅刻してきた時には決まって出る悪びれも無い、悪ィ遅れちまった、という台詞。

そんな、時間にルーズな男がそんな発言するモンだから当然ここにいるメンバーは荼毘を一斉に見るワケだ。

アジトには合宿に行ったちゃん以外のメンバーが集まっていた。


「荼毘!珍しいな!もう行くのか!はえーな!遅ェだろ!遅刻だ!さっさと行っちまえ!」

「荼毘くんが余裕を持って行動するの珍しいですねッ!」

「黙れイカれ女」

相変わらず支離滅裂なトゥワイスとストレートに突っ込むトガちゃん。
いやいや、余裕とかそういうレベル?まだ2日前よ?

「待て荼毘。どこに行く」

流石に死柄木も不自然に思ったのか荼毘を引き止めた。

「どこって、雄英の合宿先だよ」

「なにしに」

「...ガキ共の下見だ、」

ちゃんのところに行くんだろ?

荼毘のその言葉が全くの嘘であることはすぐに分かった。死柄木も嘘だと分かったからこそ何も言わなかったんだろう。

黒霧さん、吐き捨てるように言った荼毘は死柄木の返事も待たずに、ワープゲートの中へ消えていった。


「おいコンプレスこれをに届けてくれ──」

そしてこちらの男も素直じゃあない
渡されたのは通信機とガスマスク

「そんで、荼毘の後をつけろ。荼毘はのところに行くつもりだ」

ソレが本音だろ?

「お前さんが行けばいいんでないの?」

手渡しされたものを圧縮し、2つのビー玉を指の間で挟みながら死柄木に聞いた。

「俺は襲撃で使う荼毘仕様に造った脳無のテストで忙しいんだ」

「ハハ、了解。」



厄介な番犬を持っちまったな、とこの場にいないちゃんを憐れみながら俺も黒霧さんのワープゲートを潜り抜けた。





元い、かという俺もちゃんが気になるからこうして動いてるんだけどな。



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