第20章 林間合宿 1日目※
『ふ....ぅ...ッは....ん...』
「ん......」
いつもは驚くもすぐに俺を受け入れ、触れるだけのキスがだんだん深くなり、どちらからともなく舌を絡め合った。
立ったままのコイツが俺の裾を控えめに掴む姿が可愛くて、片手で指を1本浮かせの頭を抑えてさらに深くキスをした。
この熱でお前の緊張も不安も溶けてしまえばいい、なんて柄にもない事を思う。
しばらくして、顔を離すと俺との混ざり合った銀色の糸がいやらしくのびて、ぷつんと切れた。
『ぁ......』
切れた糸をみて声を漏らす
「まだ足りねェって顔してる。」
『......ッ、足りない...』
「...っっ!」
どろっどろに蕩けたコイツの表情を見て、ちょっと揶揄って反応を見てやろうと思ったのに足りない、という言葉に固まる。
素直にそう言われて、普段なら今すぐここで抱き潰してめちゃくちゃにしてやりたいところだが時間の事を考えると今は出来ねぇ。
チッ
コイツが着てるワイシャツのボタンを、上から1つ、2つと外していく。
『...ま、まって弔くん...もう時間が...っ...』
黙ってろ、そう言いワイシャツからはだけて露わになった左の首筋に顔を埋めると、昨日トガと一緒に買ったと言っていた香水のいい香りが鼻に入ってきた。白い首筋にジュッと思い切り吸い付くとビクンと肩を揺らす
今はこれで我慢してやる。
『い...ッ...弔くん痛いよ....』
首筋から顔を離すとなにがなんだか分かってないの表情。血を確認してるのか指で触れ、なにも着いてない指を見て首を傾げてる。
お前からは見えない首筋に、厭らしく付いた俺の目と同じ色の印を見てつい口角が緩んだ。
「林間合宿から帰ってきたらまた相手してやる。ほら行ってこい。」
ボタンを留めてやると、その言葉の意味を考えたのか耳で顔を真っ赤にする。
コイツはよくころころ表情が変わる。
いつもより大きな荷物を抱えてがアジトを出ていった。
さあ、ゲームの始まりだ。