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【ヒロアカ】白は黒になるが黒は白にはならない

第19章 カアイイお友達




「カアイイちゃんと、トガが帰宅しました〜ッ!」

『ただいまー』

「あー!弔くん!酷いのですッ!私とちゃんのせっかくのデートを台無しにしないでくださいッ!!」

アジトに入りトガちゃんは、珍しくソファに座っている弔くんを見つけるなりせっかくのショッピングを台無しにされた事を弔くんの肩を揺らしながら怒っていた。

「おかえりちゃん。......あれ?ちゃんいい匂いするわぁ。ワタシこの匂い好きよ」

マグ姉が私に近づき、首元から耳にかけてスンスンと匂いを嗅がれた。

『あ、マグ姉分かる?今日トガちゃんにおすすめしてもらって、一緒にこの香水買ったのー!』

「あらぁ、乙女ねぇ!気になる男の子でもできたのかしらッ」

『なっ!ちがうよッ...マグ姉、そういうんじゃないから...』

マグ姉のもとを離れてソファに腰掛けてる弔くんのところへ行った。

『弔くん、デクくんに会ったんだね。なにか話せたの?』

「あぁ。結局オールマイトがムカつくって話と、次会った時はお前を殺すとも言った。」

なにかが吹っ切れたかのようにどこか楽しそうに、誇らし気に言う弔くん。

「ハハ、それは話してるんじゃなくて、お前さんが一方的に持論ぶつけてるだけだっつーの。」

ケラケラと笑うミスターに弔くん以外の全員が笑いながら首肯する。
これが林間合宿襲撃を前日に控えてるヴィランの姿、なんて世間が知ったらは驚くだろうな、なんて呑気に考えた。


『とりあえず、明日私はどう動けばいい?』

「あぁ。しおりを見たところ、3日目の夜だけ自由時間が設けられてるんだ。訓練続きの疲れた身体に自由時間なんて....やつらは浮かれるに決まってんだろ。そこを狙う。」

へぇ自由時間なんてあったんだ、と私よりしおりの内容を把握している弔くんに、いかに自分がこの林間合宿に興味ないかを物語っている。

「お前、知らなかったんだろ」

そんな私を見てか口端をあげる荼毘に鼻で笑われ小突かれた。

「はどんな些細な情報でもコイツらに回せ。んで3日目の夜はお前の合図で他のメンバーが襲撃。......どうだ?」


弔くんの口からこいつら、とか他のメンバー、という言葉に違和感を感じた。


『あれ、弔くんは来ないの?』



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