第18章 期末試験※
配られたしおりに目を通す。
合宿の期間は1週間。
意外と長いなぁ。
その他にもその日ごとに、起床時間から就寝時間までみっちりスケジュールが書かれていた。
イレイザーヘッドのいなくなった教室で、再び騒がしくなる教室。
「1週間だと、荷物多くなりそうだな...」
「僕、必要なもの揃えないと...」
「あ!じゃあさ明日から夏休みだし、テスト明けだし!A組みんなでぱーっと買い物に行こうよ!」
委員長とデクくんの言葉に、葉隠さんが楽しそうな活気のある声で提案していた。
個性で透明の彼女の顔が見えずとも、声だけでその顔が笑顔に溢れていることが分かる。
「おお!いいじゃん!何気にそういうの初じゃね?も行こーぜ!」
突然、上鳴くんに話を振られて驚き持っていたしおりに思わず力が入った。
「みんなで行ったら楽しいよ〜!も行こー!」
「ウチも、もっとちゃんの事知りたいし、一緒に行かへん?」
『ごめん、明日は用事があるんだ』
嘘をついた。
そっかあ、と残念そうな顔をする芦戸さんと、麗日さん。
「おい、ばくごー!お前も来い!」
「行ってたまるか。かったりぃ」
「轟くんも行かない?」
「悪ぃ、休日は見舞いだ」
切島くんとデクくんの誘いをそれぞれ断るかっちゃんと轟くん。
「も爆豪も轟もノリが悪いぜ!空気読めや!KYどもー!」
峰田くんが不満を大声で叫んでいた。
ただでさえ、1週間林間合宿で衣食住を共にするというのに、どうして貴重な休日まで一緒にいなきゃいけないのか。
「ではでは!日時は明日!場所は木椰区ショッピングモールでどうでしょーか!!」
「「「意義なーーし!」」」
芦戸さんの言葉に買い物に行く生徒たちが賛成の声を上げた。