第18章 期末試験※
「変更?」
「どういうことやろ...」
突然の事に生徒たちも驚きを隠せないようだった。
「これからは、対人戦闘、活動を見据えたより実戦に近い教えを重視するのサ!ヴィランも活性化し始めてるという噂もあるしネ!」
ヴィラン、という言葉に身体がビクンと反応してしまう。
確かにここ最近で仲間も一気に増え始めているし、弔くんが荼毘仕様の脳無ちゃんを荼毘に渡しているという話も黒霧からチラッと聞いたことがある。
こちらの情報も少しは割れている、という事か。
まぁ、噂程度にしか捉えてないようだけど。
「というわけで、諸君らにはこれから2人1組で、ここにいる教師1人と戦闘を行なってもらうのサ!」
「「「えー!!」」」
「先生方......と?」
「そんなの勝てるわけ...」
生徒たちに不安な表情が浮かぶ。
でも私も、あなた達が職場体験に行ってる間にイレイザーヘッドと戦ったけどね......。まぁ、あれは錘という、ハンデがあったけども。
「私たち教師側にはこれを装着する!その名も超圧縮錘!!体重の約半分の重量を装着する!ハンデってやつさ!」
オールマイトが錘を装着しながら言った。
『あ......それ......』
あの時と全く同じやつだ、と思いイレイザーヘッドを見ると彼とばっちり視線が合った。
「ちなみにはすでにクリアしているから、免除な」
『え...?』
他の生徒の視線が一気に私へ向く。
免除...?クリア...?イレイザーヘッドの言葉に思考がまとまらない。
「さん、いつの間に試験受けてたの!?」
『いや、私もなんのことやらさっぱり......』
隣のデクくんに返事をしながら記憶を手繰り寄せる。
あ、もしかして。イレイザーヘッドと戦ったあれがそうなの?
『みんなが、職場体験行ってる間に個性把握テストとか名付けてやったやつですか?』
「あぁ。本当のことを言えば、他の生徒らがお前に探りをいれてくると判断したからな。」
チッ......。またこの男に騙された。
て事はあとは筆記試験さえ、赤点がなければ林間合宿に参加できるというわけだ。