第18章 期末試験※
「全員手を止めろ、各列の一番後ろ。答案を集めて持ってこい」
イレイザーヘッドの言葉で教室のあちこちで、安堵の息を漏らす音が聞こえてきた。
やっと終わった......
試験は午前中が筆記試験、午後が演習試験といった内容だった。
とりあえず、空欄は全て埋めた。あとはもう結果を待つだけ...
「お前ら、午後は演習試験だ、気ぃ抜くなよ。昼飯食ったら、コスチュームに着替えてグラウンドに集合しろ」
「「はーい!」」
食堂で1人ご飯を食べていると、デクくんに声をかけられた。
「さん、隣いいかな?」
『あ、デクくん。いいよ。テストどうだった?』
「とりあえず、空欄は全部埋めたよ。赤点じゃないといいけど...」
カツ丼を貪りながら話すデクくん。するとぞろぞろと私たちの周りには麗日さんと蛙吹さん、委員長に轟くんと集まってきた。
「うち、筆記心配やわー。何問か空欄作ってしもうた......。」
「お茶子ちゃん、終わってしまった事を嘆いても仕方ないわ。午後の演習試験で取り返しましょ」
「、俺らが職場体験行ってる間、入試試験の......対ロボットのやつやったんだろ?お前の個性で爆豪を抜くって凄いな......」
お蕎麦を飲み込み、ふいに轟くんが私に話を振ってきた。この人と話すのは初めてだ。
「俺も同じことを思っていた。くんの個性はどっちかっていうとサポート系に適していると思うんだ。きっと素の運動神経が良いんだな。」
「ぼ、ぼくもこの後の、演習試験で初めてさんが戦うところ見るから楽しみだよ!」
『そんな事な───』
「おい小豆女ァ!!」
そんなことない、と言いかけたところで隣のテーブルでご飯を食べていたかっちゃんがこちらを指さし声を上げた。
「この期末なら個人成績でいやがおうにも優劣がつく。完膚なきまでに差ァつけて、てめえブチ抜いてやる!!おい、くそデク!半分野郎ッ!てめえらもなァ!!!」
おー、怖い怖い。
「よせって爆豪......悪りぃな」
かっちゃんの隣に座っていた切島くんが、顔の前に手を合わせごめんのポーズをとっている。
「あちゃー、ちゃん爆豪くんに目つけられてん......可愛そうやわ...」