第18章 期末試験※
試験当日、ただの試験だと言うのにアジトには全員が集合していた。
「ちゃんなら出来るって私信じてるわ〜」
マグ姉が言う。
「普段通りやれば大丈夫だ」
スピナーがボソッと言う。
「頑張れよ!もう諦めちまえ!」
相変わらず正反対の事を言うトゥワイス
「ちゃん、帰ってきたらお疲れ様パーティしましょッ!!」
気が早いトガちゃん
「、あなたなら大丈夫です。」
珍しく黒霧がカウンターの外で喋っている。
「ちゃんがずっと頑張って勉強してたの、おじさんずっと見てたから、ちゃんなら大丈夫って信じてる。頑張れ。」
ずっと付きっきり勉強見ていてくれたミスター。
「頑張ってこいよ、」
珍しく真面目に言う荼毘
「.........赤点は取るな、絶対、なんとしてでも林間合宿だ」
「弔くんは素直じゃないのですッ」
励ましの言葉......なんて少し期待したが弔くんはいつもの弔くんだった。トガちゃんにつっこまれ、うるせぇ、とそっぽを向く弔くんに声をかけられた。
『弔くん...?...ん......』
大好きな大きな手が私の頭をぽんぽんと撫でる。
あぁ。本当に不思議。これだけで本当になんでも出来そうな気がするから。
『ん......気持ちいい...もっと撫でて......私頑張るから...』
「お前なら大丈夫だ、行ってこい」
私と視線が合うように少し屈んで、目の奥をジッと見られる。燃えるような綺麗な赤い瞳が目の前にあり、私がその目に逆らえないのを弔くんはよく知っている。あぁ、ずるい......
『うん、弔くんありがとう。行ってきます。』
連合のメンバーに見送られながら私はアジトを出た。