第3章 終わりで始まり
「平和の象徴、NO.1ヒーロー、オールマイトは知ってるね?僕はそのヒーローから猛攻を受けてね...まぁ、僕も彼に呼吸器官半壊くらいまでは追い詰めたんだけどね...でも確実にオールマイトの力は弱まっている...」
顔は見えなくとも、TVの向こう側で仏のような笑みで淡々と話しているのが分かる。
「つまり、弱っているオールマイトに俺たちがトドメをさせってことか。」
頬杖をつきながら目線だけTV画面に向け言う死柄木。
『先生が私を助けてくれたんだもん......今度は私が先生を助けるよ』
冷静に言うだが目には殺気が溢れていた。
「次に桜が咲く頃......そのオールマイトがヒーローの巣窟、雄英高校で教師をやることになるんだ。狙うならそこさ。あぁ、言い忘れてた。黒霧、この2人のお世話ご苦労様。これからも頼んだよ。」
「いえ、私はなにも、」
黒霧がそう言い終わる前にTVの画面は再び先生の声が聞こえる前の状態に切り替わっていた。
先生の声が聞こえなくなった薄暗いバーの沈黙を破ったのはだった。
『やろう...弔くん...』
じっとテレビを見つめ、は憎悪で目をギラギラさせながら不敵な笑みを浮かばせながら言う
「あぁ。楽しいゲームの......始まりだ......」