第16章 デクくんとおべんきょう
「え!?!?」
「やっぱり何かあったん?」
そんな私を見て、どこか楽しそうな芦戸さんと顔を真っ赤にしてる麗日さん。
まさに空いた口が塞がらないとはこの事だろう、ぽかんとしている上鳴くん、峰田くん。
『いや......ほんとに、なにも──』
「おい小豆女!!テメェ、そのくそロボット退治のポイント何点だったんだ?」
なんて言い訳をしようか迷っていると、声を荒げながらズカズカとこちらに歩いてくるかっちゃん。
助かった......
ていうか、なに?小豆女って。
『ポイント......確か112ポイントって相澤先生が言ってた気がする...』
「なっ......!」
赤い瞳をこれでもかと見開くかっちゃん。
「おいおい、ばくごーたしか77ポイントだったよな?112ポイントって、余裕で抜かされてんじゃねーか!ばくごー!!」
切島くんがかっちゃんの肩をバシバシ叩きながら、ケラケラと笑っている。
あー。確かにイレイザーヘッドが抜かしたとかなんとか言ってたな。
『抜かしちゃった....』
「ぐっ......!」
わざと煽るように笑い、かっちゃんを見て言えば今にも飛びかかりそうな勢いでこちらを睨みつけ、噛み締めた唇から唸り声が漏れていた。
「かかか、かっちゃんより上をいくなんて、さんすごいね!」
「うっせェ!!デク!!......おい、小豆女!!そのうちテメェもブッ潰してやらァ...!!わーったな!!」
こめかみに青筋を立て私に言い放つと、再び自分の席に戻っていくかっちゃん。
おー怖い怖い。
予鈴が鳴るのと同時に相変わらず猫背のイレイザーヘッドが教室に入ってきた。散らばってた生徒たちがパタパタと自席に戻っていく。