第13章 ヒーロー殺し
死柄木side
ヒーロー殺しにブッ刺されたところをに手当てしてもらってる時にそれは起こった。
「なんか、臭い...」
俺でも、黒霧の匂いでもない。もちろんさっきまでいた腹立たしいヒーロー殺しの匂いでもない。
胸騒ぎがした。
これは男の匂いだ。本能がそう言っている。
雄英の生徒か?
『あー、ごめんね。この消毒液ちょっと匂いきついよね』
「いや、違う。が」
『へっ!?』
目をまんまるくし、後退りをする
『ご......ごめんっ...!今日、雄英で実技テストみたいなのあって汗すごいかいたから......!!お風呂入ってくるねっ......!』
俺の横を通り過ぎようとするの腕を取り引き留めじっと睨む。
「違う。汗じゃない」
『ひゃっ.........!!』
の胸元、首、耳に顔を近づけこいつの匂いを嗅いでいく。
『やぁっ......く......すぐったいよっ...弔くん......』
いつもこいつから匂ってくる花みてぇな甘ったるい匂いにほんの少し混ざってる、知らない匂い。