第13章 ヒーロー殺し
「なっ......!?血が...出ないだと...?お前の個性か?」
『フフっ....刺さってないよ。だって身体に吸収させたんだもん』
ニッと笑い肩をチラリと見せてやる。
男が驚愕している一瞬をついて、肩に吸収しかけていた刀を抜き男の肩に突き刺す。
「ぐっ.........!それに........お前......その...制服っ...」
『弔くんっ、黒霧っ......大丈夫!?なんなの......こいつ』
男を無視して2人に駆け寄る。
「ハッ...さんきゅッ............おい黒霧!こいつ帰せどっか飛ばせ」
『黒霧が連れてきたの?』
「えぇ......。戦力になると思ったのですが.........先ほどから...か......身体が.........動かない......恐らく彼の個性でしょう......」
黒霧がワープゲートを出そうとするが身体が動かないと言う。
彼の個性を見た。
個性は凝血......か。だから血を流している弔くんも黒霧も動けないって事か...。
「ハッ...おもしろい......なぜ雄英の制服を着たガキがここにいる?」
立ち上がり口の端を吊り上がらせてこちらを見ている男
ハッ!しまった...!
男にそう言われ、そこで自分が素顔なのと制服を着ていた事に気づいた。
「こいつはこっちが本当の姿だ」
いつのまにか動けるようになっていた弔くんが立ち上がり私の肩を抱きながら言った。
『と...弔くんそんなことバラしていいの?』
「あぁ.....。こいつは俺ら悪党の大先輩だよ。今噂になってるだろ。ヒーロー殺しステインってな」
ヒーロー殺し......。さっき街頭ビジョンで見たやつだ。
まさか本当に存在してたとは......。