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あの頃の私達は【呪術廻戦】

第2章  後輩Nの苦悩(七海夢)



 スカートの中を自ら見せるさくらさん。
 それは人前で行うことじゃないでしょう…?!?



 驚きと動揺で言葉を失っていると「はしたないからやめなさい!」「そんな風に育てた覚えはありません!」と夏油さんと五条さんが慌てて彼女のスカートを元に戻す。


 ばっちり見えてしまった。
 彼女の白い太ももが露わに。

 それと。
 どピンクの◯ティちゃん柄の、男物の下着
 ―――柄パンが。確かに見えた。


 自分は一体何を見せられたんだ??
 2つの複雑な感情がぐるぐると渦巻く。



 「地元の中学では女の子も履いてたよ?」


 皆じゃなかったけど半分くらいは履いていた、と。


 「見えパンって暑いじゃん?
だけど柄パンって薄くてゆったりしてるから楽なんだよね!それに可愛い柄が沢山あるんだよ!あっ、でも前開きじゃ見えちゃうから、ちゃんと前閉じの柄パン選んでて…」

 「もう黙ってくれないか?
 女子の口から男物の下着の話なんて聞きたくない」

 「お前の中学どーなってんの、マジで」


 自分は一体何の話を聞かされているんだろう。
 五条さんと夏油さんの会話がマトモに聞こえる。


 「もし彼女がさあ、柄パン履いてたらどーよ?」

 「悪夢だね」

 「なんで好き好んで男物のパンツ脱がさきゃいけねーんだよ!」

 「柄パンを脱がすこちらの身にもなってくれ!」

 「ぬ…脱がすって!?何言ってんの?!」

 「落ち着けクズ共。七海と灰原が可哀想だ」


 頭が痛い。
やっぱり好きになる人を間違えたのかもしれない。

 手元のアイスコーヒーはすっかり氷が溶け薄まっていた。自分の恋心も、こんなふうに溶けて薄まってしまえばいいのにと願わずにはいられなかった。


 「僕は好きな子が柄パン履いてても!気にしません!!」

 「ほら!さっすが灰原ぁ〜!」

 「うげぇ、マジかよ?!」

 「嘘だろ灰原!」

 「七海だってそうでしょ?」

 「は?」


 傍観者に徹っしていたのに、灰原に話を振られてしまった。いや、流石に女子に男性物の下着は付けてほしくない。






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