第2章 後輩Nの苦悩(七海夢)
「七海も!どうせ“あり得ない”って言うんでしょー!?」
さくらさんがリスのように頬を膨らませ拗ねる。…恋心を自覚してから、そんな顔ですら可愛いと思ってしまう。
“あり得ない”
どうしようなく、貴女が好きだなんて。
「…まぁ
あり得なくも、ないんじゃないですかね」
好きな女子が柄パン履いてても、嫌いになれない奴が。少なくても自分と灰原が此処に存在している。
…いや、五条さんと夏油さんだって、自分たちと同じだ。
「え…?なんか優しいね、七海。どうしたの?」
「あり得なくないって言っただけで、女子が柄パン履くのはどうかと思います」
「ええぇ〜!?」
くだらない事で悩まされる日々がいつまでも続いている。思い描いた高校生活ではなかったが、こんな日常も悪くない。
そんな風に思った、1年生の夏。
《後輩Nの苦悩 終》
〜執筆者独り言〜
柄パンの話、私の中学の話です。
私は柄パン、履きませんでしたけどね!!
もう柄パン履く文化はとうの昔に滅んでいると思います。